2011年5月19日木曜日

ひどいことになってきた

1号機のメルトダウン(全炉心溶融)などの新情報が、いまごろになって続々と判明している東京電力福島第1原発。こんどは3号機がメルトダウンし、冷却目的で放水されている水の多くが圧力容器に届いていない可能性が出てきた。事態が改善されなければ、圧力容器の底が溶け落ちる危険性があり、事態は1号機よりも深刻なようだ。

 東電関係者によると、3号機も震災直後、燃料が損傷してメルトダウンした可能性が極めて高く、現在、溶けた燃料が「圧力容器の底にたまっている状況とみられる」という。

 東電では冷却するため注水量を増やしているが、この関係者は「水が何らかの障害で満足に圧力容器に届いていない」と指摘。4月末に80度台で推移していた圧力容器の温度が、今月に入って一時206度に急上昇するなど不安定なのはそのせいで、「この状態が続くと、圧力容器の底が熱で溶けて抜け落ちる。事態は1号機よりも深刻」というのだ。

 一方、震災後、2号機の原子炉格納容器の圧力が上昇した際、東電が内部の蒸気を外部へ放出して圧力を下げる「ベント」という作業を3月13日と15日に試みたが、2回とも圧力が下がらず失敗していたことも判明した。

 ベントで放出される蒸気には放射性物質が含まれるが、内部の圧力が高まって格納容器が破損すると極めて大量の放射性物質が外部に出る恐れがある。ベントはそれを未然に防ぐ重要な措置で、国から実施命令も出た。

 だが、東電によると、地震発生2日後の3月13日午前11時に圧力抑制プールにつながる系統の2つの弁を開けたが、格納容器内の圧力は低下せず、周辺の放射線量も上昇しなかった。15日午前0時2分には格納容器本体につながる別系統の2つの弁を開けたが圧力は下がらなかった。

 15日午前6時10分に圧力抑制プール付近で激しい爆発音がし、第1原発正門の放射線量は、午前6時の毎時73・2マイクロシーベルトから、3時間後には一気に1万1930マイクロシーベルトに跳ね上がった。

 2号機からは大量の放射性物質が放出され汚染水も発生。原子炉の安定停止作業は難航したまま。悪夢のような現実が次々と明らかになっている。

http://news.livedoor.com/article/detail/5570237/

0 件のコメント:

コメントを投稿