2011年2月25日金曜日

虐待をどう防ぐか

子どもを取り巻く事件が頻繁に報道されるなか、子どもの安全に不安を抱く人は少なくありません。誘拐や殺傷事件だけでなく、「児童虐待」もまた大きな問題のひとつです。今回は、この問題について改めて考えてみたいと思います。

では児童虐待の具体的な内容とは、どんなものでしょう?「児童虐待防止法」では、保護者によって行われる以下の4つの行為を「児童虐待」と定義しています。

●身体的虐待
殴る、蹴るなどの暴力 タバコの火などを押しつける 逆さ吊りにする 冬戸外に長時間しめだす など

●性的虐待
性的いたずら 性的行為の強要 性器や性交を見せる ポルノグラフィーの被写体などを子どもに強要する など

●心理的虐待
無視、拒否的な態度 罵声を浴びせる 言葉によるおどかし、脅迫 きょうだい間での極端な差別扱いなど
※子どもの目前での配偶者に対する暴力(ドメスティックバイオレンス)が子どもに著しい心理的外傷を与えるものであれば、これも含む。

●ネグレクト(養育の放棄又は怠慢)
適切な衣食住の世話をせず放置する 病気なのに医師にみせない 乳幼児を家に残したまま度々外出する 乳幼児を車の中に放置する 家に閉じ込める(学校等に登校させない)など
※保護者以外の同居人による身体的・性的・心理的虐待と同様の行為を保護者が放置することも含む。

参考:『みんなの力で防ごう児童虐待』(東京都リーフレット)

先日もニューヨークで、小児麻痺の19歳の子が虐待され殺されるという事件があった。虐待はニュースで次々と報道される以上の数があると観て間違いないだろう。虐待はなぜ起こるのか。そこには絶対的な力の差がある。親と子どもという関係は一番愛し信頼できる関係であるべきなのになぜそこで虐待が起こるのだろうか。そこには心理的に弱いものの痛みを感じ取れない心の傷があるように思われる。原因はいろいろあるにしても、虐待をそのままにしないためにも、ぼくたち大人は地域社会の絆を強めるべきだろう。地域の絆が強まれば、あそこはどうなのかなということは当然話題になり、虐待防止にもつながっていくだろう。プライベートの問題はあるにしても、虐待はその子の命のかかっている問題である。専門機関も、虐待についての周知徹底を今以上に進めるべきだろう。

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