富山県は3日、焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」で発生した集団食中毒で、砺波店でユッケなどを食べた10歳未満の女児が、腎臓障害などを引き起こす溶血性尿毒症症候群(HUS)で新たに重症となったと発表した。
また、同店で新たに計3人の患者が確認され、県内の累計患者は58人、HUSや意識障害を起こす脳症と診断された重症者は22人、うち10歳未満は4人となった。
砺波店、駅南店(高岡市)で食事をした10~20歳代の男女5人から新たに腸管出血性大腸菌「O(オー)111」が検出され、同大腸菌による感染症患者は累計41人になった。
(2011年5月4日06時37分 読売新聞)
溶血性尿毒症症候群(HUS)とは(ウィキペディアより)
典型的なHUSは主として小児に発症し、病原性大腸菌O157に感染した際、菌の出すベロ毒素が腎臓の毛細血管内皮細胞を破壊してそこを通過する赤血球を破壊することで溶血がおき、並行して急性腎不全となり、尿毒症を発症する。
成人では、HIV感染、抗リン脂質抗体症候群、分娩後腎不全、悪性高血圧、全身性強皮症、抗がん剤治療(マイトマイシン、シクロスポリン、シスプラチン、ブレオマイシンなど)などにまれに合併することがある。
また家族性HUSと呼ばれるものもあり、HUSの症例の5-10%を占める。これは主として補体タンパクのうちH因子、I因子、membrane cofactor protein の変異によるもので、補体系の制御不能な活性化を起こし、再発性の血栓症により高致死率となる。
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