2011年6月22日水曜日

自由訳 老子より

自由訳 老子 (朝日文庫)
新井 満
朝日新聞出版
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為と無為

なすここと、なさぬこと

二種類ある行動のうち

どちらをとるべきか…?

私としてはできるかぎり

無為をすすめたい

とはいえ、文字通り一切のことをするな、と

言おうとしているわけではない。しなくても

よいこと、余計で余分なこと、不自然なこと

はするな、と言おうとしているのだ

あえて事を起こさないから

私の日常生活はきわめて平穏無事である

波風が立つことはまずない

"無為の人"である私を指して

世の中の人々は噂するかもしれない

「面白味のない人物だなあ…」

だが、それでけっこうなのだ

私の日常生活は

無為にして、無味

無欲にして、無心

これまでは

水が流れるように

あるがまま自然に生きてきた

だからこれからも

風が大空を吹きわたるように

あるがまま自然に生きてゆくだけさ

ゆったりとおおらかにね

これが道(Dao)につながった私の

生き方なのだよ

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