2011年4月19日火曜日

予測されていた巨大地震

 東北沖の巨大地震については、実は2年前の09年夏、原発の耐震・構造設計に関する経済産業省の審議会で、取り上げられていたのだ。

 独立行政法人・産業技術総合研究所は、869年に起きた貞観地震について調査・研究し、M8級以上で津波による浸水も宮城から福島まで広範囲に及んだことなどが分かった。審議会では産総研活断層・地震研究センター長の岡村行信氏が、貞観地震の「再来」を考慮すべきだと主張したが、「まだ十分な情報がない」とする東電側の反応は鈍く、実際に対策に生かされることはなかった。

 今、岡村センター長は、報道室経由で「今後、客観的な原因究明がなされるので、一科学者としてコメントする立場にない」とするのみだ。石橋氏が言う。「結果的に原発の津波対策は放置された。東電、審議会事務局や原子力安全・保安院などの行政、そして専門家の責任は重大です。超巨大地震が今年あると思わなかったこと自体は仕方がないとも言える。しかし、この地震列島では、いつかそのスキを突かれる。そこに危機の本質が潜んでいるのです」


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